著名投資家 手法切替 銘柄判定ハブ

その銘柄、6つの手法から見ると答えが割れます。

相場予測ではなく、過去整理・参考表示です。 ここで出るのは「あなたが入力した数字が、その本に書かれている条件に当てはまるかどうか」であって、 株価がこれからどうなるかの予測ではありません。条件を満たすことと株価が上がることは別の話です。 数字は必ず決算短信・有価証券報告書・四季報などの原本でご自身で確認してください。 売買の判断はご自身の責任でお願いします。

このツールが何をしているか

判定してから見せるのでは遅いので、先に全部出します。

あなたが入力した数字を、6つの投資手法それぞれの条件に当てはめて、 満たす/満たさない を並べます。そのうえで、手法どうしで答えが割れたときに その割れ方が何を意味するかを表示します。

やっていないこと: 株価・財務データの自動取得、AIによる文章生成、将来の株価の推計、 「買い」「売り」の示唆、実在企業のデータの内蔵。

5つの決めごと

★芯1: 株価も財務データも取りに行かない

東証の財務データを無料で安定して取り続けられる経路がありません。取得に失敗して別の期の数字を読んでいても、 画面には「それらしい○×」が並ぶだけで、見ている側には間違いに気づく手がかりがありません。 手で入れた数字なら、少なくともどの期の数字かをご自身が知っています。その代わり入力の手間は、 貼り付け支援(数値候補をタップで入れる)で減らしています。どの欄に入れるかは自動で決めません。

★芯2: 出典に書かれている基準だけを置く

出典に数値が無いところに、こちらが数値を作りません。作った瞬間、それは「バフェット流」ではなく 「このツールが作った基準」になります。やむを得ず読み替えた条件には、必ず但し書きを付けて画面に出しています (下の一覧の「但し書き」)。

★芯3: 判定できない条件を×にしない

未入力・未回答は「判定できない」として数えるだけで、不合格にしません。 欠けたデータを不合格として扱う判定器は、自信のある間違いを量産します。 その代わり、何条件で判定した結果なのかを必ず画面に出します。

★芯4: 数値基準を持たない手法は、数値で判定しない

テンプルトン流と邱永漢流は、出典が質的な原則で、判定に使える数値基準がありません。 6手法そろえるために数字をでっち上げるより、「この手法は自動判定できません」と書くほうが手法に忠実です。 この2つは、原則をそのまま自分に問う形にしてあります。

★芯5: 将来の株価を推計しない

だから、メアリー・バフェットの本にある「期待収益率」(将来のEPSからn年後の株価を出して年率換算する)は 収録していません。あれは前提の置き方で答えがいくらでも動きます。

◎○△×の線引き

◎○△×は出典のどこにも書かれていません。表示のために当ツールが置いた線です。

判定できた条件のうち、満たした条件の割合で付けています。 ◎ = 100% / ○ = 70%以上 / △ = 40%以上 / × = それ未満。

大事なのは記号ではなく、どの条件を満たし、どの条件を満たしていないかです。記号だけを見て判断しないでください。 総合画面の「通過した手法」も、この○以上を通過として数えています。

6手法・全条件

数字で判定するのは 4 手法。残り2手法は自己回答のみです。

グレアム流(防衛的投資家の条件)
数字で判定
出典: 『賢明なる投資家』第14章「防衛的投資家のための株式選択」
この手法が見ているもの: 払う値段の安さと、資産・利益・配当の裏付け。会社の将来が伸びるかどうかは条件に入っていない。
条件基準判定
① 企業の適切な規模売上高 1,000億円以上数字から
②-a 十分に強固な財務状態(流動比率)流動比率 200%以上数字から
②-b 十分に強固な財務状態(負債)自己資本比率 50%以上数字から
③ 収益の安定性過去10年、最終赤字の年が無いこと数字から
④ 配当支払いの継続20年以上、配当が途切れていないこと数字から
⑤ 利益の成長直近のEPSが10年前の1.33倍以上数字から
⑥ 妥当な株価収益率PER 15倍以下数字から
⑦ 妥当な株価純資産倍率PBR 1.5倍以下(PER×PBR が 22.5 以下なら可とする、も原書の条件)数字から
原書のままでないところ(但し書き)
  • ① 企業の適切な規模: 原書は「年商1億ドル以上」(1970年代の米国)。現在の日本株にそのままは当てられないので、当ツールが売上高1,000億円と読み替えています。この数字は原書のものではありません。
  • ②-b 十分に強固な財務状態(負債): 原書の条件は「長期負債が純運転資本(流動資産−流動負債)を超えないこと」です。純運転資本は四季報の主要指標だけでは出せず、貸借対照表を開く必要があるため、当ツールは自己資本比率50%を代替として置いています。原書の条件そのものではありません。
  • ④ 配当支払いの継続: 原書どおりの20年で判定しています。日本の上場企業でこれを満たす会社は多くありません。参考として10年到達も画面に出します。
この手法の限界: 原書のこの条件は「1銘柄を選ぶため」ではなく「この条件を満たす銘柄を10〜30社に分散して持つため」のものです。1銘柄でグレアム流を再現することはできません。また、条件はどれも過去と現在の数字で、将来の業績が落ちる会社を除ける条件は入っていません。
バフェット流
数字で判定
出典: メアリー・バフェット/デビッド・クラーク『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』
この手法が見ているもの: 稼ぐ力が長く続くかどうか。割安さの条件を持たないので、安いかどうかはこの手法では分からない。
条件基準判定
① 高いROEが続いているかROE 15%以上数字から
② 利益が一貫して増えているか過去5期で減益の期が1回以下数字から
③ 借金が少ないか有利子負債が、当期純利益の4年分以内で返せる水準数字から
④ 同業他社より利益率が高いか同じ業種の他社と比べて営業利益率が高いこと自分で答える
⑤ 消費者独占力があるかブランド・立地・仕組みなどで、他社が同じことをやりにくい状態にあること自分で答える
⑥ 価格決定力があるかコストが上がったとき、客を失わずに値上げできること自分で答える
⑦ 事業を自分が理解できるか何で儲けている会社なのかを自分の言葉で説明できること自分で答える
原書のままでないところ(但し書き)
  • ① 高いROEが続いているか: 5期平均のROEを入力していれば、直近と5期平均の両方を表示します(1期だけ高いROEと、5期続く高いROEは意味が違うため)。判定は直近のROEで行います。
  • ② 利益が一貫して増えているか: 原書は「一貫して増加している」という書き方で、何回までなら許すという数字は示していません。当ツールは判定のために「1回以下」を置いています。この1回という数字は原書のものではありません。
  • ④ 同業他社より利益率が高いか: 当ツールは業種ごとの平均値を持っていません(業種の区切り方でも年度でも変わり、持てば必ず古くなるため)。だからここは自分で調べて答える条件にしています。入力した営業利益率は参考として表示します。
この手法の限界: この手法には「いくらまでなら払ってよいか」の条件が入っていません(本にある期待収益率の計算は、将来のEPSを置く前提で答えがいくらでも動くため、当ツールは収録していません)。値段の判定はグレアム流の側で見てください。また、④〜⑦は数字にできない条件で、そこが本来この手法の中心です。
リンチ流
数字で判定
出典: 『ピーター・リンチの株で勝つ』
この手法が見ているもの: 利益の伸びと、その伸びに対して払う値段の釣り合い。
条件基準判定
① PEGレシオが1.0以下PER ÷ EPSの年平均成長率(%) が 1.0 以下数字から
② 成長率が高すぎず低すぎずEPSの年平均成長率が 20%以上 50%未満数字から
③ 借金が少ないか自己資本比率 75%以上数字から
④ この会社は6分類のどれか低成長株・優良株・急成長株・市況関連株・資産株・業績回復株のどれかに分ける自分で答える
⑤ 事業を一言で説明できるか何をしている会社かを、絵に描けるくらい単純に説明できること自分で答える
⑥ まだ注目されていないか機関投資家の保有が少なく、アナリストがあまり取り上げていないこと自分で答える
原書のままでないところ(但し書き)
  • ① PEGレシオが1.0以下: 成長率が0以下のときPEGは計算しません(分母が負だと符号が反転して、それらしい数字が出てしまうため)。
  • ③ 借金が少ないか: 原書が挙げている「普通のバランスシート」の水準をそのまま置いています。日本の上場企業でこれを満たす会社は多くありません。低いからといって危ないという意味ではなく、原書の目安に届いていない、という意味です。
  • ④ この会社は6分類のどれか: 分類そのものに○×はありません。回答すると「判定した条件」に数えますが、選んだこと自体を合格として扱っています(分類を決めることが原書の最初の手順のため)。
この手法の限界: 原書は「まず会社を6つのどれかに分類してから見る指標を変えよ」という手法です。下の自動判定は急成長株の条件(PEG・成長率)を前提にしています。低成長株・市況関連株・資産株にそのまま当てると、手法どおりに読み違えます。分類を選ぶと、その分類での注意が表示されます。
CAN-SLIM
数字で判定
出典: 『オニールの成長株発掘法』
この手法が見ているもの: 直近の増益の勢いと、株価が強い側にあること。割安さは条件に入っていない(むしろ逆)。
条件基準判定
C 当期四半期の増益直近四半期のEPSが前年同期比 +25%以上数字から
A 年間の増益率過去3〜5年のEPS年平均成長率が 25%以上数字から
N 新高値圏にあるか株価が52週高値の 90%以上の位置にあること数字から
N 新製品・新経営陣・新しい状況があるか新製品、経営陣の交代、業界の新しい状況など、変化のきっかけがあること自分で答える
S 需要と供給(発行済株式数)発行済株式数が少ないほうが、株価は動きやすい判定しない
L 主導株か、出遅れ株かその業種の中で、値動きが強い上位の銘柄を買う(RSレーティング80以上)判定しない
I 機関投資家による保有質の良い機関投資家が買い始めていること(ただし保有が多すぎるのは逆に不利)自分で答える
M 相場全体の方向相場全体が上げ相場のときにだけ買う判定しない
原書のままでないところ(但し書き)
  • N 新高値圏にあるか: 原書は「新高値をつけて出来高を伴って抜けたところ」を買う手法です。当ツールは日足のチャートを持たないので、いまの株価が52週高値の何%の位置にあるかだけで見ています(90%という線は当ツールが置いたものです)。
判定しない条件と、その理由
  • S 需要と供給(発行済株式数): 原書は米国市場を前提にしていて、日本株に当てはめられる株数の基準を示していません。ここにこちらで「1億株未満」のような線を置けば、それは原書の条件ではなく当ツールが作った数字になります。だから判定しません。入力された発行済株式数は参考として表示します。
  • L 主導株か、出遅れ株か: RSレーティング(1〜99)はIBD社が米国株について出している独自の数字で、日本株について公開されていません。似た数字を当ツールが自作すると、それはRSレーティングではない別物になります。代わりに、12か月の騰落率とTOPIXの騰落率を入力すると、その差だけを参考値として表示します(これもRSレーティングではありません)。
  • M 相場全体の方向: いまが上げ相場か下げ相場かの判定は、相場予測そのものです。当ツールは相場を予測しないので、この条件は判定しません。原書がこの条件を7つの最後に置き「これが一番大事」と書いていることだけをお伝えします。
この手法の限界: この手法は「安く見える株を買わない」ことを明言しています。グレアム流と結果が逆になるのは、判定の誤りではなく前提が正反対だからです。また7条件のうち3つ(S・L・M)は、日本株では当ツールが判定しません。理由は各条件に書いています。
テンプルトン流
自動判定しない
出典: ローレン・C・テンプルトン/スコット・フィリップス『テンプルトン卿の流儀』
この手法が見ているもの: 他人が投げ売っている状況を利用すること。どこで買うかより、いつ買うか。
条件基準判定
① 最大の悲観の時点か強気相場は悲観の中で生まれる。買うのは、みんなが投げているとき。自分で答える
② 手を広げて比べたか同じ会社を買う前に、他の市場・他の国も含めて比べる。自分で答える
③ 買う理由が「みんなが買っているから」になっていないか人と同じことをして人より良い成績は出ない。自分で答える
④ 安さの理由は一時的か、構造的か安いのには理由がある。その理由が過ぎ去るものかどうかを見分ける。自分で答える
⑤ 数年待てるか悲観が晴れるまでには時間がかかる。待てる資金でだけ買う。自分で答える
この手法の限界: この手法には、出典で数値として示された判定条件がありません。だから当ツールは数字での自動判定をしません。ここにこちらが「PER○倍以下」などの線を置けば、それはテンプルトン流ではなく当ツールが作った基準になります。下の問いは、出典で繰り返し述べられている考え方を、そのまま自分に問う形にしたものです。
邱永漢流
自動判定しない
出典: 邱永漢の著作・連載で繰り返し述べられている考え方
この手法が見ているもの: これから資金が向かう分野に、他人より先に居ること。指標より時流。
条件基準判定
① 時流に乗っているかこれから世の中のお金が向かう分野かどうかを、まず見る。自分で答える
② 人の行く裏に道ありみんなが盛り上がっている銘柄には、すでに値段がついている。自分で答える
③ 生活実感から見つけたか儲かっている会社は、統計より先に暮らしの中に現れる。自分で答える
④ 金の卵を産む鶏か値上がりを取るのではなく、持ち続けて増えていくものを持つ。自分で答える
⑤ 見込み違いのときの線を決めたか読みが外れることはある。外れたと分かったときに動けるようにしておく。自分で答える
この手法の限界: この手法にも、出典で数値として示された判定条件がありません。表現も著作・連載によって幅があります。当ツールは広く知られている原則だけを、数値化せずに問いの形で置いています。ここに数字を作らないのは、作ればそれが邱永漢流ではなくなるからです。

手法が食い違うのはなぜか

グレアムは「安いものを買う」手法で、オニール(CAN-SLIM)は「安く見える株は買わない」と本で明言している手法です。この2つが同じ銘柄で逆の答えを出すのは、判定の誤りではなく設計どおりです。

バフェット流には割安さの条件がありません。だから「良い会社だが高い」銘柄でバフェット流が○、 グレアム流が×になるのも、矛盾ではありません。

だから、6手法すべてを満たす銘柄を探すのは筋が悪いのです。前提が正反対の条件を全部満たそうとすると、どの手法でもない何かになります。 このツールが出しているのは「何点か」ではなく「どの手法の側に立っている銘柄か」です。

共有リンクとOGP画像に載るもの

共有リンクとOGP画像が受け取るのは、数値だけです(どの手法が通ったかの組み合わせを表す0〜15の数、判定できた手法の数、4つの軸の点数)。 表示する文字はサーバー側の辞書から引き直しているので、任意の文字を画像に描き込むことは構造的にできません。

銘柄コード・銘柄名・株価・EPS・BPSなどの数字は、共有リンクにもOGP画像にも載りません。 4つの軸の点数はどれも単位のない割合なので、そこから銘柄や保有額を逆算することはできません。

更新の仕方

判定条件は lib/methods.ts の1ファイルに まとまっています。条件を足す・直すときはそこだけを差し替え、 判定エンジンのバージョンと出典との突き合わせ日を全画面のフッターに出します。

いまのバージョン: 2026-08(突き合わせ: 2026-08-12)

相場予測ではなく、過去整理・参考表示です。 ここで出るのは「あなたが入力した数字が、その本に書かれている条件に当てはまるかどうか」であって、 株価がこれからどうなるかの予測ではありません。条件を満たすことと株価が上がることは別の話です。 数字は必ず決算短信・有価証券報告書・四季報などの原本でご自身で確認してください。 売買の判断はご自身の責任でお願いします。